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ECとデジタルにのめりこみすぎないこと

2014.09.13

コンテンツビジネス

EC市場

先日、クライアント様のYahoo!ショッピングサイトを公開しました。

リアル店舗を持っていらっしゃる会社で、他にもECサイトを持ちながらの追加Yahoo!ショッピングサイトの公開です。

実店舗のEC化率という話はたくさんありますが、私はあまり、デジタルに偏らない思考が大切だと思ってます。

EC事業の伸び、小売業界の伸び

EC化率
・2008年小売業中のEC取引割合:1.79%
・2009年小売業中のEC取引割合:2.08%
・2010年小売業中のEC取引割合:2.46%
・2011年小売業中のEC取引割合:2.83%
EC業界市場規模・EC化率の現状と予想 2013年|ネットショップ売上アップ|ECコンサルティング

また日本政策投資銀行も2013年4月に「Eコマース市場の拡大と小売業への影響」という資料を出しています。

EC市場

2021年EC化率は8.6%という見込みです。

小売業の市場規模は変わらない中、リアル店舗の売上を取っているのがEC売上。
ECへの参入はぜひやっておいたほうがよい。

しかし、圧倒的に市場規模がリアル店舗に比べて小さいのである。10分の一です。

思っている以上にECが難しい、というより、ECが簡単に見えすぎていて、実際は、小売業というものがしっかりできないと売上も伸ばすことはできない。
EC市場の伸びばかりにとらわれると、足元すくわれます。

売上比率の変化と、着地点

売上比率は確実に変わってきます。EC事業の売上が上がったからと、喜んでいてはいけません。
2011年から2021年の10年でEC化率は5%増える見込み。しかし、順調にこのペースで見ていても、EC化率が50%になるのは約90年後です。

90年後!私はもうこの世にはいません。

今、目の前ですべきことは、リアル店舗側にこそあると、私は思います。EC事業で効率的に投資をしても、リアル店舗での効果の規模にはかないません。店舗も売上も母体も、規模が違います。

これからECを取り組むならECとリアル店舗でECは10%程度の見込みを立てて売上計画を立てたほうがよいです。EC事業に専念するということは90%の売上を捨てることにもつながりますので、見直したほうがよいと思います。

ただし、ECに専念して、小売以外のサービスを拡張していく、ということなら問題ありません。ECの伸びと、売上規模、自分たちが行うべきサービスや事業を見据えて、着地点をイメージしておくことが大切です。

顧客から見た、商品購入の満足度

小売だけでなく、商売の基本は、お客さんが満足して、再度購入してくれるかどうか。

満足しなければ再購入には至りません。

ECでは、サービス面でかけるところがかなりあります。メールでしか連絡受けない、メールも返信は1日、二日後。物を目の前で購入しようとしている人が店舗にいたら、回答はすぐさますると思います。

ECサービスでチャットシステムを活用している企業も増えていますが、サービスの基本です。でもそれだけお客さんと一緒に購入して満足していただくには、商品力だけでなく、サービス力も不可欠です。

ECサービスだけで、考えていたらいつのまにか顧客が離れていきます。

小売のサービスとして考えたら、リアル店舗もEC店舗もどのように接客をするのか。

それが一番大事なことだと思います。

  
ECに舵を切ることは自ら事業の伸びしろを限定させることにつながります。

戦略的に

今はECで○億円まで売り上げを伸ばす。その後、別の収益ポイントを作り、合わせて売り上げを伸ばす。そして、ブランドと顧客の価値を○○にする

という長期的な視点は、経営者は持っておいた方がよいですね。当然ですが。

現場にはあまり長期的視点の細かいところを示すよりも、ビジョンを示したほうがよいと思いますが、心に秘めて戦略を考えておきたいですね。

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